自分のジェルブランドを作る前に知っておきたい「お金と仕入れ」のリアル。 原価・MOQ・在庫の話を正直に。

自分のジェルブランドを作る前に知っておきたい「お金と仕入れ」のリアル。 原価・MOQ・在庫の話を正直に。

ブランドを立ち上げたいという話になると、
どうしても “夢” や “デザイン” が先に思い浮かびます。

でも実際に動き始めると、最初に向き合うのは
仕入れ・原価・MOQ(最小ロット)・在庫管理
といった “とても現実的なお金の話” です。

SNS ではあまり語られませんが、
実はここをしっかり理解しておくと、
ブランド作りは驚くほどスムーズになります。

今日は、これまで多くのネイリストさんたちが
「最初に知りたかった」と言った
“実務のリアル” をまとめました。


1. MOQ(最小ロット)はブランドの規模を決める大事な指標

OEM を調べ始めると必ず出てくる数字が MOQ

一般的には

  • 大手メーカー:1色あたり 500〜1000 個

  • 中小 OEM:100〜300 個

といった感じです。

最初は
「少しでいいのに…こんなに作れない」
と思う方が多いのですが、
実は 小ロット対応の工場も増えている のが最近の傾向。

小ロットのメリットは:

  • 初期費用が抑えられる

  • 色を試しながらブランド方向を固められる

  • 在庫リスクが小さい


2. 原価計算を「難しい」と思わなくて大丈夫

原価と聞くと
“数字の計算が苦手…”
と言う方が多いのですが、実はとてもシンプル。

原価の主な構成

  1. ジェルそのもののコスト(内容物)

  2. 容器(ボトル)

  3. ラベル印刷費

  4. ケース・箱(必要であれば)

  5. 輸送費

  6. 為替レート調整(海外工場の場合)


3. 価格設定は「利益のため」ではなく「ブランドを続けるため」

販売価格は、
「高くすると売れないのでは…」
と不安になる部分。

でも、ブランドを続けるには

  • 次のロットの仕入れ

  • 送料

  • サンプル制作

  • パッケージの補充

こうした“ブランド運営のためのお金”が必ず必要になります。

だからこそ、原価 × 2.5〜3.5 くらいの
適正マージン を持つことは、
ブランドを長く続けるためにとても大切です。

実際、成功している個人ブランドは
「利益」より「継続性」で価格を決めています。


4. 初期仕入れは“少なく・早く・回転しやすく” が正解

最初から多く作りすぎると、
在庫が重荷になることがあります。

おすすめの始め方は:

✔ まずは 人気になりやすい色を 3〜5 色だけ作る
✔ 販売しながら、お客様の反応で方向性を決める
✔ 追加ロットは「足りなくなりそう」なタイミングで増やす

実は、最初から 15 色・20 色作るより、
5 色だけ丁寧に作ったブランドのほうが成功しやすい
というのはよくある話です。

理由は簡単で、
“自信を持っておすすめできる色が何か” が明確になるから。


5. 在庫リスクを減らすための工夫

在庫が怖い…という方のために、
現実的にできる工夫をいくつか。

● パッケージを共通化する

色ごとに違うデザインを作るとコストが跳ね上がるため、
基本は 共通ラベル+色番号 が最も効率的。

● 最初はケースなしでもOK

箱やパッケージを後回しにして、
まずは内容物とボトルの質を最優先にするブランドも多いです。

● 追加ロットは“小ロット”で注文する

在庫を抱えないために、
12〜48 個での再注文ができる工場を選ぶと安心。

● 流行に左右されすぎない色から始める

季節もの・限定色より、
長く売れるベージュ・シアー系・マグネットが安全。


6. 工場とのやり取りで大切なこと

実務で一番大事なのは、
「分からないことを分からないと言えること」

  • MOQ はいくつから?

  • 同じ粘度を維持できる?

  • 色の再現性は?

  • 配送のタイミングは?

  • ラベルの印刷ズレは大丈夫?

こうした質問を遠慮せず聞ける相手を選ぶことが、
結果的に“失敗しないブランド作り”につながります。


おわりに

ブランドを立ち上げるとき、
最初にぶつかるのは “数字の壁” です。

でも、原価・MOQ・在庫のことを理解してしまえば、
ブランド作りは思っているよりずっとシンプルになります。

大切なのは、
「無理なく続けられる仕組みを作ること」。

あなたのこだわりが、お客様の手元で輝く日を、
私も心から楽しみにしています。

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