失敗しないブランド立ち上げの裏側
はじめに
ブランドを立ち上げたいという相談を受けるたびに、
「実は誰も教えてくれない大事なポイントって多いんだよな…」
と感じることがあります。
Instagram や TikTok では、“理想のブランド像” がキラキラと流れてきますが、
その裏側には “準備しておくべき現実” がちゃんと存在します。
今日は、これまで多くのネイリストさんとブランド作りを進めてきた中で、
「最初に知っておくと絶対に失敗しにくいポイント」 をまとめてお伝えします。
どれも実体験ベースなので、きっとあなたの背中をそっと押せるはずです。
1. ブランドは「自分の好み」だけでは作れない
これは少し厳しいことを言うようですが、
実はここでつまずく人が意外と多いです。
もちろん、ブランドは
“自分の好き”
から始まります。
でも実際に商品として出す場合、
お客様のライフスタイルや施術スタイル、サロンの価格帯など、
想像以上に多くの要素を考えなければならない のが現実です。
例えば:
-
自分は濃い色が好き → お客様は淡い色を求めている
-
自分は粘度が硬い方が安心 → 新規サロンでは柔らかさが必要
-
自分は派手なパールが好き → 職場利用のお客様が多い地域では不向き
こうした“小さなズレ” が積み重なると、
ブランドの方向性が途中で迷ってしまいます。
だからこそ、最初に
「誰のためのブランドなのか?」
を明確にしておくことが、失敗しない最大のポイントです。
2. 色づくりは「理想の70%」から始まる
ネイリストさんが最もこだわるポイント――それは色。
ただ、正直に言うと、
一発で理想通りの色ができることはありません。
光源、肌色、施術環境で見え方が大きく変わるため、
最初に届いたサンプルで
「もうちょっと赤みが欲しい…」
「粒子の大きさを変えたい」
という声が出るのは普通です。
実際、私のところに依頼されたブランドで
1色につき4~6回調整した例 は珍しくありません。
これは失敗ではなく、
「ブランドならではの味を作っている時間」 だと考えてください。
3. ロゴ・ボトル・ラベルの選び方で印象が80%決まる
意外と盲点ですが、
お客様は色より先に “ボトルの雰囲気” を見ています。
-
韓国風
-
モード系
-
ふんわり系
-
海外サロン風
-
シンプルミニマル
どの雰囲気を選ぶかで、
ブランドの世界観が大きく変わります。
ただ、ここでよく起こる“失敗”は:
「デザインと実物が違った」
というケース。
よくある原因は:
-
印刷色がモニターと違う
-
光沢の有無で雰囲気が変わる
-
ボトルの素材が思ったより重い/軽い
-
ラベルの耐久性が弱い
なので、
・必ず実物のサンプルを確認する
・強度テスト(擦れ・溶剤)を行う
・数日置いて変色がないか確認
この3つは必ず行ってください。
4. 値段設定は「売りたい価格」ではなく「お客様が安心できる価格」で決める
ブランドを始めたての頃、
“安くしないと売れないかも…”
と不安になる気持ちはよくわかります。
ですが、私がこれまで見てきた成功ブランドは
どれも「安さ」では勝負していません。
なぜなら、日本のお客様は
「品質の裏付け」を重視する からです。
-
HEMA/TPOフリー
-
低刺激処方
-
発色
-
モチ
-
サロンワークのしやすさ
これらがしっかりしている商品は、
多少価格が高くてもちゃんと選ばれます。
むしろ、
安すぎるブランドの方が売れにくい のが現実です。
5. 「途中で不安になるのは普通」
ブランド作りは、気持ちが揺れる瞬間があります。
-
本当にこれで合っているかな?
-
この色でいいのかな?
-
気に入ってもらえるかな?
でもこれは、
ブランドを大切に考えている証拠 です。
迷ったときほど、最初の気持ち
「なぜブランドを作りたいと思ったのか?」
に立ち返ってみてください。
そこに答えがあります。
6. 失敗しないために一番大切なのは「正直に話せるパートナーを作ること」
工場選びでも、デザインでも、値段でも、
一人で悩んでしまうと視野が狭くなってしまいます。
ブランド作りは、
相談できる相手がいるだけで驚くほどスムーズ になります。
-
色の調整が本当に可能か
-
小ロットに対応しているか
-
成分の変更がどこまでできるか
-
修正に何日かかるか
-
追加ロットの安定供給があるか
こうしたことを
“正直に話せる相手”
がいるかどうかで、ブランドの未来は大きく変わります。
おわりに
ブランド作りには、目に見える作業と、
その裏にある細かい調整と判断の積み重ねがあります。
でも、それをひとつずつ丁寧に進めていくことで、
世界にひとつだけのブランドが生まれます。
“自分の名前が入ったジェルを誰かが選んでくれる”
その喜びは本当に特別です。
もし今あなたが、
「いつかブランドを作りたい」
と静かに思っているなら、
その気持ちをどうか大切にしてください。
そして、もし迷ったときは、
あなたのペースで、一緒にひとつずつ形にしていきましょう。


